視聴率より「魂」の問題――韓国長寿番組『歌謡舞台』が問いかけるトロット文化の本質
KBS『歌謡舞台』が低視聴率を理由に改編圧力にさらされているが、批評家カン・イルホンはこれを単なる数字の問題として切り捨てることに警鐘を鳴らす。40年近く続くこの番組はトロットという韓国固有の音楽文化の「生きたアーカイブ」であり、視聴率で測れないアイデンティティを体現している。オーディション全盛時代に消費される音楽と、世代を超えて継承される音楽との間にある断絶が、今まさに可視化されつつある。
韓国KBSの長寿音楽番組『가요무대(歌謡舞台)』が、岐路に立たされている。1985年の放送開始以来、トロットを中心とした韓国大衆音楽の「正典」として機能してきたこの番組に、視聴率低迷を根拠とした改編・縮小論が浮上しているのだ。
しかし、コラムニストのカン・イルホンが指摘するのはより根深い問題だ。『歌謡舞台』の「重さ」は数字に還元できない。それはトロットという音楽ジャンルが持つ集合的記憶の器であり、高齢視聴者にとっての文化的拠り所であり、歌手にとっては「本物の歌い手」としての資格を証明するステージでもある。
ここで見逃せないのが、オーディション番組との構造的な対比だ。『ミスター・トロット』や『内人生の春よ来い』といったオーディション番組がトロットブームを牽引し、一時的な視聴率を爆発させた一方で、その熱狂は消費サイクルの速さゆえに急速に冷めた。オーディションが「発見と消費」の装置だとすれば、『歌謡舞台』は「継承と蓄積」の装置である。両者は競合しているのではなく、本来は補完関係にあるはずだ。
韓国の音楽シーンがK-POPのグローバル展開と国内トロット回帰という二極構造の中で揺れる今、「何を守り、何を更新するか」という問いは、一番組の存廃を超えた文化的議論へと発展している。視聴率という一軸でコンテンツの価値を測ることの危うさを、この논란(論争)は改めて突きつけている。
💡Pro Insight: オーディション番組が生み出すスターは「瞬発力」に長けるが、『歌謡舞台』のような場が失われると、その瞬発力を受け止める「文化的地盤」そのものが侵食される。プラットフォームの論理と文化保存の論理は、意図的に分けて議論されるべきだ。
出典: 더팩트 (https://news.google.com/rss/articles/CBMiWEFVX3lxTE9wUVJpcXlCUy1Md2tyY0xubXZnS1VzTnA3S1Y2MjVrWF96d1RXc2hhTW8taU12NnB4MWJyNzRhelZkUXFQdVI0LTZ6SlFGblRpT243SkJ6UDnSAVNBVV95cUxOUnVNQXlGaEhKaDlOY1NPaVhYTHVobm9lZlNLNXRVY2g3bHU1dDN2LTViY3dmUlFMQS12RkxQYWk3OE5ZR29wUWlnWGJIdWNjR3hsRQ?oc=5)