「消えゆく民衆歌謡を歌う若者を探して」――韓国で異色の公開オーディション開催
K-POPの華やかな競争とは対極に位置する「民衆歌謡(민중가요)」の継承者を発掘する公開オーディションが韓国で開催された。軍事独裁政権への抵抗や労働運動を背景に生まれたこの音楽ジャンルは、現代の若者世代にはほぼ忘れられた存在となっている。主催側は「歌唱力より魂」を選考基準に掲げ、商業主義とは一線を画す場を設けることで、失われつつある音楽的記憶の火を絶やさない試みに挑んでいる。
ソウルのあるホールで、珍しいオーディションの貼り紙が目を引いた。「民衆歌謡を歌える若者求む」――K-POPオーディションが乱立するこの時代に、まるで逆流するような呼びかけだ。
民衆歌謡とは、1970〜80年代の韓国民主化運動の渦中に生まれた社会参加型の楽曲群を指す。〈임을 위한 행진곡(愛する者のための行進曲)〉に代表されるこれらの歌は、街頭や集会で叫ぶように歌われ、言葉そのものが武器だった時代の産物だ。しかしデジタルストリーミングとアイドル文化が支配する現在、その旋律を口ずさめる20代はほとんどいない。
今回のオーディションを企画した団体は、単なる懐古趣味では終わらせない意志を強調する。審査基準として「技術的完成度よりも、歌詞の意味を自分のこととして引き受けられるか」を最優先に据え、合格者には民衆歌謡の歴史的文脈を学ぶワークショップへの参加も義務付けるという。
参加者の多くは、親や祖父母世代から断片的にこの音楽を耳にしたという若者たちだ。ある応募者は「メロディーは知っていたが、背景を調べてから全く違う曲に聞こえた」と語った。
K-POPの文法――磨き抜かれたビジュアル、振り付けの精度、エンターテインメント性――とは真逆のところで、この試みは「歌うことの原点」を問い直している。
💡Pro Insight: 民衆歌謡の再発見は単なる懐古ではなく、Z世代が「自分たちの社会的文脈」を音楽に求め始めているシグナルとも読める。RBWやKQのような「生の表現」を重視する事務所が、こうした動きに将来アンテナを張る可能性は十分にある。
出典: 경향신문 (https://news.google.com/rss/articles/CBMiWkFVX3lxTE9GWURUNzFFU1YwX2dzYi1tQnY5bEdvWWhlSU1iemFEanBqSEhMcldQMElkM0FpX05MaF9OMGtUblpYRVFLbUtaUGQ4UnRRYWlkbzQtV1VvUnNDd9IBX0FVX3lxTE42b0lHTC1Jd3lrd05SMmFraHMzdlduZTMzc3hsdUo3VkcxaXVWVWpGZ3hFc2tKNkZ4MEhXZy1GSnZpVkEweVRHMlFuMTQwV0Zyai1WMXlRTzRob0VCVGVR?oc=5)